| 歴史学通信 Vol.22 (1998/7) |
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王墓の出現 原田敏照
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2. 墓上祭祀の復元
祭祀を復元することは考古学では非常に困難を伴うものであるが、とりあえず発掘調査の成果から矛盾しないものを復元することになった。しかし、その作業は、調査時の図面、写真、記録ビデオ等をもう1度確認することから始まったのだが、なにせ調査に参加してから5、6年も(5、6年年しか?)経ている昔のことであり、完全に忘れている状態から始まった。あれこれ検討する中で、当時の問題意識のいたらなさが見え隠れし残念な思いもあったが、当時が思い出される楽しい作業でもあった。こうして、何とかおおまかな復元案はできあがった。しかし、巨大な柱穴とそれに添った柱穴から復元される建造物は、考古学では限界があることから、専門の研究者が必要となった。そこで、宮本長二郎先生に検討いただき建造物を復元していただいた。これで本来ならば出来上がりのはずだったのだが、こちらの復元案と矛盾が生ずる部分があり、最後にすり合わせを行い、ようやく完成したのであった。この復元案ができる過程で、最後には大学の陳列室(実習室だったかな?)での検討会では、頭を柔軟にするための最終手段(調査現場の夜には欠かせないもの)を用い、仕上げたのであった。何とか出来上がった後には、すっかり安堵した私と渡邊先生はそのまま菅田の夜の闇に消えていったこともそういえばあったのだが……。
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(C)島根大学『歴史学通信』編集委員会,
1998
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